モズ・農村で一年中見られるスズメより少し大きい鳥 ・頭が大きく、尾が長い ・昆虫やカエル、トカゲ、小鳥などを食べる ・餌を木の枝などに刺して保存する行動を取る |
みどりの杜でとてもよく見られるモズの生活について、詳しく知ることを目的として、その季節の餌の利用パターンを示していると考えられる『はやにえ』の調査を、2010年から始めました
これまでに分かってきたことを紹介します
地図の青丸が『はやにえ』のあった場所です
地図の赤丸をクリックすると、はやにえの写真と種名、高さなどの情報が開きます
はやにえは高さ150~200cmのところに多く、ケラ、ミミズ類で全体のおよそ半数を占めていました
また、カエル類の占める割合が低くなっていました
ヤマボウシ(ハナミズキ)の木で、多くのはやにえが見つかりました
はやにえの見つかった木の樹高は、200~300cmでした
モズがこの高さの木を好むのか、については、園内の木の樹高の分布を調べる必要があります
はやにえに占める餌の内容や比率、樹木の利用割合などは、11月と12月で異なっていました
11月の調査では、全体のおよそ1/4を占めていたアキアカネのはやにえが全てなくなっていました
また、サルスベリの木には、11月には4個体のカエル類が刺さっていたのですが、12月には全てなくなっていました
この期間にはやにえが利用され、更新されたことが考えられます
利用樹種の割合は、その季節に取れる餌種の分布に依存しているかもしれません
この冬のうちに、園内の樹木の調査と、および、餌種の分布と利用樹木との関係を調べてみようと思います
(2021年12月20日 向井康夫)